旅先提案: 日本と海外で180度違う“大人のたしなみ”デビューなら?

2019/12/09

あっという間に12月。師走のイベントは数あれど、1日に10万人が来場する大興行でありながら、盛り上がりが一部に留まるイベントといえば「有馬記念」ではないでしょうか。まだまだギャンブルとの認識が強い競馬ですが、海外では“上流階級のたしなみ”として親しまれているのも事実。

今回は“ブラッドスポーツ(血のスポーツ)”とされ、今も進化し続ける競馬をキーワードに、世界的な名競馬場があるヨーロッパ、アラブ首長国連邦、太平洋エリアへの旅を紹介します。


ヨーロッパ競馬といえば…

イギリス、アイルランド、ドイツ、イタリアなどの開催国のなかでも、世界的に注目される「凱旋門賞」が行われるのはフランスのロンシャン競馬場。競馬関係者だけでなく、ドレスアップした紳士淑女や大富豪、各界著名人が集う“大人の社交場”として認識されています。由緒ある良家の子女たちの見合い場にもなったり、馬券によるさらなる資産形成の場にもなっているとか。

ロンシャン競馬場 イメージ

毎年10月の開催に向け、日本の旅行会社も観戦ツアーを組んでおり、例年春頃から情報が出始め、夏頃までにはツアー情報が出揃う傾向にあります。2019年に企画されたツアーでは、凱旋門賞の観戦だけでなく、モンサンミッシェルやパリ市街地、ローカル競馬場を巡る5、6日間ツアーなどが見受けられました。内容によって異なりますが、代金相場は20~30万円ほど。

競馬場への入場チケットは、ロンシャン競馬場の公式Webサイトや現地で購入できます。ただし、チケットによって入場できるエリアや受けられるサービスが異なり、販売されるチケットの種類や料金は年によって様々。2020年のチケットのうち数種類はすでに公式サイトで発売中で、凱旋門賞当日に入場できる指定席チケットは419ユーロ(約5万円、専用ラウンジやパドックなどへのアクセス込み)、土日の2日間が対象の指定席チケットは249ユーロ(約3万円)。例年通りであれば、席指定なしのチケットも今後発売される見込みで、過去には内馬場(レースコースの内側)のみ入場可能な立ち見チケットは8〜10ユーロでした。

お財布や体力との相談になりますが、オススメ席はやはり、指定席チケットでしょうか。海外での競馬観戦経験がない私はまず、内馬場で立ち見ができるチケットから始めてみたいと思っています。

なお、ロンシャン競馬場へはポルト・ドートゥイユ駅とポルト・マイヨー駅から無料のシャトルバスが運行しており、個人でも十分にアクセス可能です。


アラブ&太平洋エリアも見逃せません

日本とは異なるエンターテインメント性を持つことに加え、賞金額が驚愕なのも“別世界”の競馬ならでは。世界最高額の1位賞金が出るレースは、2月にサウジアラビアで行われる「サウジカップ」(12/10時点)で、その金額は約11億円にも及びます。

賞金額2位は、3月にドバイのメイダン競馬場で行われる「ドバイワールドカップ」で、約7億円。競馬場に隣接する5つ星ホテル『ザ メイダン ホテル(ジュメイラ ザ メイダン)』は全室競馬場ビューなうえ、インフィニティプールからもレーストラックを望めるという、競馬好きには天国のような場所。ちなみに、2020/3/28の「ドバイワールドカップ」当日は、すでにWeb上で予約できる部屋はゼロでした…(12/10時点)。競馬場への入場と立ち見だけでも1万円近くするため、せっかくなら宿泊のうえ競馬を愉しみたいものですね。なお、メイダン競馬場は年間のレース開催日が20日程度。日程が合えば、ぜひ旅程に組み込んでみたいところです。

『ザ メイダン ホテル(ジュメイラ ザ メイダン)』

賞金額3位は、オーストラリア・シドニー近郊にあるロイヤルランドウィック競馬場で行われる「ジ・エベレスト」で約4億円。開催時期は10月で、現地では春にあたる過ごしやすい季節。シドニーの中心部から約5kmの位置にあり、市街地からのアクセスも良好です。開催日やチケットの種類によって異なるものの、一般入場料は15オーストラリアドル。18歳未満は無料で入場可能なので、家族での観戦も叶いそうです。

次の旅には“大人のたしなみ”を旅に組み込んでみては?

明確な開催シーズンは国によって異なるものの、日本と同様に、フランスでは1年を通して競馬が開催されており、平地(日本でいう芝、ダートを使ったレース)のシーズンは3月から11月。いつ行っても楽しめる娯楽、新しい趣味の一つとして、次の旅行では競馬にチャレンジしてみてみるのも一興ではないでしょうか。

なお、12/8には香港国際競争が開催され、競馬の最高格付け競走を表す「G1」グレードのレースが4つ行われました。そのうち、なんと3レースで日本の馬が優勝!日本の馬が、これからさらに世界で活躍する日も遠くないことを予感させます。まずは12/22の「有馬記念」にて、世界的な“大人のたしなみ”の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?


最新のトラベルズーストーリーはこちら


Aki Sato:
ジャンクフード・競馬・落語・講談を愛する旅行業界出身の元ニュース編集者。温泉旅へ行く理由は「ザ・旅館飯」。熱量高く明るく元気に、現在ダイエットに取組み中。


※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。

関連情報 もっと見る

人気のページ