バイデン大統領が味わったジェラートを巡る旅【仙台~名取・岩沼周辺】
岸田文雄首相が5/23夜、バイデン米大統領を東京・白金台の『八芳園』に招き会食した際、デザートとしてふるまわれた「名取市のジェラート」が話題になっています。バイデン氏が副大統領だったころ、名取市を訪問した縁から取り寄せたというそのジェラート。宮城県民ならピン!と来たことでしょう。
かくいうわたしもそのひとりで、「ナチュリノさんじゃないか?」とドキドキ。一体どこのジェラートなのか、どこにあるのか気になるトラベルズーメンバーに向けて、「ナチュリノ」とあわせて巡っていただきたいグルメ情報や観光名所を紹介します。宮城の旅行となると、普段は仙台市内や松島を中心に観光している方も、次はいつもと違う場所を訪れてみませんか。記事最下部にはマップを掲載しています。
■ジェラートショップ「ナチュリノ」を訪ねて
白金台にある『八芳園』で行われた会食に登場した「宮城県名取市から取り寄せたジェラート」とは、図南商事が運営する、宮城県名取市にあるジェラートショップ「Natu-lino(ナチュリノ)」のジェラート。仙台駅から車を利用し、南へ約30分ほど走った名取市飯野坂に位置するジェラート専門店です。公式Facebookで「ナチュリノ」のジェラートが夕食会に採用されたことが報告されました。
宮城県内の生産者から取り寄せた食材を中心に利用し、「牧場ミルク」「ずんだ」「お米」「苺シャーベット」など定番の味のほか、季節限定の「メロンシャーベット」「トマトシャーべット」「パンプキンキャラメル」などが揃い、多種多様なラインアップは専門店ならではの魅力。いつ訪ねても新しい味に出会えるので、宮城に住む友人は四季にあわせて訪問しているとか。わたしも何度か母と訪ねたことがあり、冬にはジェラートだけでなく、イートインメニューで名取の名産・セリを利用したチャウダーをいただきました(季節メニュー、イートイン状況は要確認)。店舗近辺には「イオンモール名取」があるので、買い物のついでや岩沼方面へ向かう際に立ち寄るのが良いでしょう。市民に親しまれた味を米大統領が口にしたと思うと、感慨深いものがあります。とにかく美味なので、旅の際にはぜひご賞味を。
仙台駅から「ナチュリノ」に向かう際、多くは国道4号線を利用しますが、もし可能であれば県道273号仙台名取線の利用を。仙台方面から太子堂駅を過ぎ、名取川を渡る前にある「杜の都のチーズケーキ工房 yuzuki」はわたしのイチオシのお店。ナチュラルクリームチーズを活かしたチーズケーキや、北海道十勝産の最高級小麦粉を使用したしっとり、ふわふわのシフォンケーキが絶品です。仙台市民に惜しまれながら閉店した老舗洋菓子店「嵯加露府(サカロフ)」が提供していた菓子類も、現在はこのyuzukiが復活・販売しており、しっとりさくさくのクッキーにチョコレートをサンドした「仙台デリース」などを購入することも可能です。
温泉好きなら、仙台駅から南下する前に秋保温泉方面へ向かい、『伝承千年の宿 佐勘』や川沿いの露天風呂を持つ『ホテル華乃湯』などで日帰り入浴も考えたいところ(営業時間は要確認)。秋保温泉にあり、日本一“おはぎ”が有名だろう個人商店「さいち」は言わずと知れた名店ですが、ランチなら『仙台 秋保温泉 岩沼屋』の裏にある「Pizza&Cafe 森のオーブン ドットーレ」がおすすめ。温泉でひと汗流したら、100%国産小麦と天然酵母の新窯ピッツァに舌鼓を打ってみては。
■「ナチュリノ」とあわせて巡りたい名取・岩沼方面
今回の会食で「ナチュリノ」が全国区の知名度となった(に違いない!)ことを受け、宮城が誇る全国区のグルメ情報をもうひとつ。カレー、パスタソース、リゾット、かけご飯など約100種類の「ごちそうレトルト」を製造・販売し、東京・自由が丘にも「NISHIKIYA KITCHEN(ニシキヤキッチン)」を展開する「にしき食品」の本店は、実は「ナチュリノ」のある名取市に隣接する岩沼市にあるのです。旅の道中なら、イートインスペースのある「NISHIKIYA KITCHEN岩沼店」に立ち寄りを。新幹線利用なら、仙台駅前の「NISHIKIYA KITCHEN仙台パルコ店」も選択肢のひとつです。
寺社仏閣巡りが好みのトラベルズーメンバーには、「竹駒神社」の参拝を推薦します。古来より日本三稲荷のひとつに数えられており、江戸時代には仙台藩・伊達家歴代藩主の手厚い庇護のもと信仰を集めてきた神社です。鳥居の横にある「三品屋」は大判焼きが有名で、初詣の時期には長い行列ができます(販売時期は要確認)。
岩沼方面まで南下したら、仙台空港方面に戻りそのまま北へ向かい、2019年に開業した名取の商業施設「かわまちてらす閖上(ゆりあげ)」へ足を運んでみては。レストランやカフェ、ショップが揃い、名取川沿いの散策とあわせて楽しめる新スポットです。カフェのうち「ICHIBIKO閖上店」は宮城・山元町で生まれた“食べる宝石”こと「ミガキイチゴ」を使ったいちごスイーツ専門店で、関東にある店舗とは異なる限定メニューもあります(提供時期、内容は要確認)。
余談ですが…、ここ数年は「ミガキイチゴ」を使った商品が注目されています。優しい甘口のイチゴスパークリングワイン「ミガキイチゴ・カネット」はその一例で(画像参照)、オンラインショップでお取り寄せ可能です。リカーショップや百貨店で目にしたことのあるトラベルズーメンバーもいるかもしれません。
仙台駅方面に戻る際は、東日本大震災から復興を遂げる地域一帯を走る県道10号塩釜亘理線の利用が良いでしょう。窓を開ければ潮風が吹き入れ、ドライブルートとしても最適。「かわまちてらす閖上」から仙台駅までは車で約30分です。
今回は仙台駅から南下し、「ナチュリノ」のある名取・岩沼方面の観光ルートを紹介しました。秋保温泉での立ち寄り入浴を入れても、紹介した観光スポット・ショップは仙台駅から半日で巡れる範囲にあるので、宮城旅行を検討する際はぜひ「ナチュリノ」を含めた旅行に繰り出してみてはいかがでしょうか(こうやって振り返ってみると、わたしが食いしん坊なばかりに食べ物が中心のStoryになりました!皆さんのおすすめ観光スポットがあればぜひ情報をお寄せください)。
Aki Sato:
落語・講談を愛する旅行業界出身の元ニュース編集者。温泉旅へ行く理由は「ザ・旅館飯」。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真は仙台国際空港のイメージです。