【NEWS】今年11月“世界一退屈な街”に海外旅行客が集結、その理由は?

2022/09/27

トラベルズーメンバーが「あっ」と驚く旅行情報をお届けするため、日々スタッフ同士が情報を交換し合っている編集部。先日は海外通のスタッフからこんな話が飛び出しました。

「日本人は来ていないという話ですけど、主要エリアのホテルは11月から満室のところもあるそうです。」

…なんだって?日本人はマークしていないけど、海外旅行客が集う国がある…?スポーツ分野に明るいトラベルズーメンバーなら、ピンと来るでしょうか。2022年11月は、この国がアツイ!


■砂漠、石油、“ドーハの悲劇”

海外旅行客が押し寄せている国、それはカタール。アラビア半島の東、ペルシャ湾に突き出たカタール半島に位置する首長国で、面積は秋田県よりもやや狭い11,427平方キロメートル。人口は、広島県の人口よりもわずかに少ない約280万人(2020年6月/カタール開発計画・統計省)です。外務省Webサイト表記上、言語はアラビア語、宗教はイスラム教。主要産業は原油と天然ガス。ひとりあたりGDPは約6万2千ドル(2021年/IMF推計)と、世界トップレベルを誇ります。

このカタール、今年は旅行好きなら注目すべき記念年。その理由は、11/20~12/18に「FIFAワールドカップカタール2022」が開催されるから。海外のサッカーファンだけでなく、すでに自国外への旅行を再開している海外旅行客が集まっており、現地の主要エリアでは満室続きのホテルもあるそうです。

サッカー関係でカタールを語るうえで避けて通れないのが、1993年10月に起こった“ドーハの悲劇”。勝てば初のワールドカップ出場が決まるはずだった日本ですが、後半のロスタイム(現アディショナルタイム)に失点し、予選敗退となってしまったという、あの出来事です。リアルタイムに視聴していなかった人でも、一度は耳にしたことがあるでしょう。


■“世界一退屈な街”?いえいえ、実は見どころがたくさん

一説では「世界一退屈な国」もしくは「世界一退屈なまち(町・街)」と称されるカタール・ドーハ。かくいうわたしも、砂漠国であることを活かしたデザートサファリと、個人的な趣味で以前から知っていたラクダレース以外の印象に乏しいのが正直なところです(勉強不足を恥じています)。

不名誉な異名がある一方、今回のワールドカップをきっかけにインターネットでカタールについて検索すると「世界一退屈な街はウソ」「実は見どころだらけ」とする記事がヒットしました。読んでみると…なるほど、たしかに魅力的。次の海外旅行候補にしたい観光名所も多くあることが分かりました。

  • “ザ・中東感”を味わえる「スーク・ワキーフ」:カタールで一番大きな市場。スークは、アラビア語で市場のこと。某有名アニメーション映画の舞台に迷い込んだような気分を味わえるとも称され、YouTubeでは旅行系YouTuberが現地の様子をアップロードしています。
スーク・ワキーフ 観光イメージ
  • ドーハ随一の高級街 ウェストベイエリア:ペルシャ湾に面し、高級レストランや高級ホテル、商業ビルなどが立ち並ぶエリア。このウェストベイに浮かぶ人工リゾート島「ザ・パール」は同エリアを代表する観光地で、瀟洒な街並みが続きます。
高級レストランや5つ星ホテルが並ぶウェストベイエリアにある人工島「ザ・パール」 観光イメージ
  • 世界遺産はひとつだけ:2013年に登録された「アル=ズバラの考古遺跡」はカタールで初めての世界遺産(文化遺産)。砂漠の中に残る都市遺跡で、湾岸諸国の始まりとされています。
カタール唯一の世界遺産「アル=ズバラの考古遺跡」 観光イメージ
  • カタールのシンボル建築「イスラム美術館」:建物自体が芸術とされる美術館。それもそのはず、設計したのはプリツカー賞を受賞した世界的な建築家であるI.M.ペイ。アジア系アメリカ人のI.M.ペイは5つ星『フォーシーズンズホテル ニューヨーク』、香港の中国銀行タワー、パリ「ルーブル美術館」のピラミッドなど数々の歴史的建造物を手掛け、滋賀・甲賀にある「MIHO MUSEUM」も設計しました。美術館は、ワールドカップ開催にあわせ施設改良と常設展示室のリニューアルを終え10/5に一般公開を再開する予定です。
「イスラム美術館」は建物そのものが芸術とされる名建築 観光イメージ
  • 5つ星ホテルがずらり:旅行クチコミサイト・トリップアドバイザーでドーハのホテル201軒中1位を誇るのがマリオット・インターナショナル系列の『W ドーハ ホテル & レジデンシズ(W Doha)』。先述のウェストベイエリアにあり、近隣には『フォーシーズンズ ホテル ドーハ』や『シェラトン グランド ドーハ リゾート & コンベンション ホテル』『ヒルトン ドーハ』などの世界的ホテルが立ち並んでいます。

このほかにも、砂漠を4WDで駆け抜けるデザートサファリ、砂漠国ならではのラクダレースなど、予想以上に心がワクワクする観光スポットに溢れているカタール。

トラベルズー編集部が調べたところ、9/28現在カタールが行き先のパッケージツアーの販売は多くないものの、11月発のツアーは3泊6日間で約38万円から。旅行会社トラベル・スタンダード・ジャパンが詳細をレポートしている通り、ドーハ・ハマド空港にあるカタール航空のラウンジはその豪華さで有名なので、海外旅行を再開される際は入国だけでなく乗り継ぎでの利用を狙ってみるのも一興かもしれません。

ワールドカップでの日本の活躍を祈願し、11月はカタールに思いを馳せる1か月にしてみませんか。


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Aki Sato:
東北出身。旅行業界経験後、Webニュースの編集者を経てトラベルズー編集部へ。持ち前の食い意地を生かし「ひとり旅」と「ひとりランチ」に挑戦中…だったのですが、最近身体を壊し、ライフスタイルを根本から見直すことに(涙)。お気に入りの都内ブッフェは『浅草ビューホテル』の「スカイグリルブッフェ 武蔵」。好きなものは落語・講談。ここ数年は祖父母との共通言語である大相撲と浪曲も勉強中です。


※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。
※記事内の「5つ星ホテル」などのホテルランクはホテル予約サイト「Expedia」を参照しています。

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