フリープランツアーvs個別手配 ひとり旅はどちらがお得か…大分・福岡ハシゴ旅
秋晴の候、大分と福岡のハシゴ旅にひとりで出かけてきました。成田空港からLCCで大分空港へ渡り、別府エリアに1泊したのち2日目は大分県内ドライブをしつつ特急列車で福岡へ移動。夜は博多の街へ繰り出し、3日目はぎりぎりまで博多エリアを巡りました。ひとり旅の場合、旅行実現に向けた最大の障壁は旅行代金。ツアーと個別手配、どちらが安いか調べてみました。全国旅行支援情報と、九州を旅する際に抑えておきたい独自キャンペーン情報も紹介します。
【ひとり旅 関連記事】
どう選ぶ?女性ひとり旅の宿
ひとり旅のメリット・デメリット
トラベルズーメンバーから寄せられた「ひとり旅」エピソード集
【編集部が実証 比較記事】
Top 20掲載のツアーで沖縄旅 フリープランツアーvs個別手配
■組み合わせ自由、理想を叶えられる個別手配
今回の旅行のテーマは「大分温泉巡り&博多シティ滞在」。Peachのキャンペーンで得たポイントがあるため、往復いずれかに成田~大分間のフライトを組み込むこと以外はすべて自由だったため、ひとり旅の利点を活かし、自分が行きたいところと食べたいもの、泊まりたい宿だけを詰め込んだ旅程にしました。
【フライト】
往路:成田✈大分。LCC(Peach)の始発10時台利用
復路:福岡✈羽田。フルサービスキャリア(スターフライヤー)利用、20時台着
仕事の都合上、金曜発・日曜着の日程としたかったこと、また、復路は家までアクセスのよい羽田着かつ何かあっても安心のフルサービスキャリアを利用したかったことから、復路は予算に多少目をつぶりスターフライヤーを“指名買い”。
【宿泊】
1泊目:『グランヴィリオホテル別府湾 和蔵』温泉ホテル泊で1名1室利用が1万円以下、クチコミ好評
2泊目:『ホテル グランドルチェ博多』土曜泊で1名1室利用が1万円以下、天神・中洲エリアアクセス良好、クチコミ好評
予約時のリサーチ時点ではいずれの施設ともフリープランツアーでは選択できず(ダイナミックパッケージを除く)、トリップアドバイザーのエリアランキングや宿泊予約サイトのクチコミを参照しながらチョイス。ホテルを自由に選べるのは個別手配ならではのメリットと言えます。
【現地移動手段】
空港~別府市内・ホテル:レンタカー。2日目に別府駅に返却するまで観光や移動に利用
別府~博多:JR九州 特急「ソニック」利用。
大分県内を動き回れるよう、1・2日目は空港からレンタカーを手配。2日目夜から3日目は博多シティ散策が目的のため、2日目夕方に別府駅前にレンタカーを返却(乗り捨て)しJR九州 特急列車「ソニック号」で博多駅へ。片道は通常6,470円程度するところ、「九州ネット早特3」を利用して2,550円で乗車できました。
往復航空券、宿泊、現地移動手段をすべて個人手配した今回の旅行代金は53,500円でした。ただし、今回はLCCのキャンペーンポイントを利用して往路フライトを予約しており、ポイントなしの場合の同条件フライトは12,000円程度しました(7月予約時点)。そう考えると、実額は60,000円相当の旅行だったことがわかります。普段のひとり旅としては予算オーバーですが、約2年半振りの3日間旅だったため良しとします。
復路をフルサービスキャリアではなくLCCにするとさらに8,000円程度削減できるほか、じっくり別府温泉エリアに滞在する場合は大分空港~別府駅間の移動を大分空港アクセスバス「エアライナー」片道1,500円に代替でき、レンタカーとガソリン代金の8,990円もカットできます。その場合(往復LCC利用・レンタカーなし ※往路LCCは1.2万円で計算)の合計は51,000円程度となる見込み。譲れないポイントや旅程、予算によって交通と宿泊を自由に組み合わせられるのは、個別手配ならではのメリットと言えます。
■手間なし、楽々予約できるフリープランツアー
今回の旅程に近い内容をフリープランツアーで再現すると、実際にいくらかかるのでしょうか。なるべく今回の旅程に近い金曜発3日間ツアーで、大分と福岡をハシゴできるものを探してみました。
往復LCC利用成田発着、観光順序は福岡→大分ですが、2県をハシゴできるツアーがありました。ホテルの選択肢はある程度決まっているものの、博多のホテルは天神エリアのシティホテル、大分の宿は源泉かけ流しの温泉旅館から選択できるという点も申し分なく、レンタカーを手配しない場合は50,000円(10/19時点)。レンタカーがなくても博多~別府駅間の特急列車「ソニック号」代金が含まれているため、2県の移動も安心です。
より個別手配の旅行時と類似させるため、大分県内の旅行にレンタカーを利用する場合も調べました。その場合、ツアーの予約とは別に個別手配が必要で、土~日曜の1泊2日間利用は1台6,820円~(10/19時点)。旅行会社によってはツアー予約時にレンタカーを追加できる場合もあります。個別手配で行った旅行と同じルートを巡ると仮定し、ガソリン満タン返しの料金は1,190円で計算しました。その場合の旅行代金は58,010円となり、今回の個別手配より5,000円程度高い結果に。
料金に差は出たものの、フリープランツアーの良さはやはり、往復航空券と宿泊、現地での移動手段を別々に検索・予約し、管理する手間がないこと。目当ての宿泊施設がある場合はツアー検索画面で宿名を入力して該当のツアーがないかリサーチしてみるのも良いですし、希望の航空会社がある場合は交通機関を指定して検索するのも良いでしょう。宿泊施設での滞在時間よりも観光や現地でのアクティビティを重視する場合なら、宿お任せのお値打ちツアーも選択肢に入るかも。
冒頭で触れた通り、ひとり旅は2名1室以上で旅行するよりも旅行代金が割高になりがちなのが悩みの種。旅程や交通手段、宿泊施設によっては、個別手配より旅行会社が販売中のフリープランツアーやダイナミックパッケージのほうがお値打ちに予約できる可能性があるため、ひとり旅を検討する際は一度、販売中のツアー情報をリサーチするのがオススメです。
■最後に…全国旅行支援情報
都道府県をまたぐ交通付き旅行商品が全国旅行支援の対象になるかは、旅行業者の予約サイトや都道府県のキャンペーン公式サイトで確認を。JTBの場合、都道府県をまたぐ交通付き旅行商品は適用除外になるケースがあるとしています。大分県、福岡県それぞれの県内で完結するツアーは引き続き全国旅行支援を適用できる可能性があるため、旅行業者のWebサイトで確認してください。個別手配の場合は、宿泊旅行商品に割引を適用できます。2県とも「楽天トラベル」はクーポン配布終了。交通付き旅行商品のほうが割引率が高いため、適用可能性があれば12/20までの期間は個別手配よりツアー商品で出かけたほうが旅費を抑えることができそうです。
--推薦したいのは「九州・たびたびの旅」キャンペーン
大変残念ながらわたしは旅行中にキャンペーンの存在を知らなかったのですが、9/16から九州7県の対象施設に泊まるとポイントを獲得できる「九州・たびたびの旅」キャンペーンが実施されています。九州内の対象宿泊施設に1泊するごとに1ポイント獲得でき、3ポイント貯まると2023/8/31までに利用できる5,000円分の電子クーポンが付与されるもの。宿泊ポイントの付与期間は2023/3/31まで。ただし、電子クーポンの発行予定枚数が1万枚に達した時点でキャンペーンは終了となり、宿泊ポイントの付与も打ち切りとなります。
まさに「度々」九州を旅したくなるキャンペーンと言え、旅する前に知っておきたかった…!と臍を噛む思いでいます(涙)。とはいえ、対象施設をチェックしてみたところ今回の滞在先は対象外の様子(10/19時点)。対象施設はWebサイト内で検索できるので、事前のチェックをお忘れなく。
Aki Sato:
東北出身。旅行業界経験後、Webニュースの編集者を経てトラベルズー編集部へ。持ち前の食い意地を生かし「ひとり旅」と「ひとりランチ」に挑戦中…だったのですが、最近身体を壊し、ライフスタイルを根本から見直すことに(涙)。お気に入りの都内ブッフェは『浅草ビューホテル』の「スカイグリルブッフェ 武蔵」。好きなものは落語・講談。ここ数年は祖父母との共通言語である大相撲と浪曲も勉強中です。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※比較した「個別手配」の旅行代金は7月予約時の料金、「フリープランツアー」の旅行代金は10/19リサーチ時点の料金を参照しています。
※写真はイメージです。一部にトラベルズー編集部撮影画像を含みます。