日本にいるのに知らない飲食店・商品続々、来日客に聞きました
先日、豊洲市場にある「寿司大」さんを訪れた際、アメリカ・テキサスから観光で日本へやってきた方とお話しする機会に恵まれました(娘さんが50代、お母さまが70代の2人組)。トラベルズー編集部員として「旅のエキスパート」を名乗っているのにもかかわらず、お恥ずかしながら「ここはどう?」と聞かれるのは知らない飲食店や買い物店ばかり。これを機会に、観光客の“お目当て”になっている都内の飲食店や名所、商品について勉強してみました。
■寿司大@豊洲
http://toyosu.tsukijigourmet.or.jp/shop/6-sushidai/index.html
豊洲市場6街区にある寿司屋。InstagramのインフルエンサーやFacebookの人気トラベルガイドがこぞって紹介しているそうで、私が訪れた際も多くの訪日客で賑わっていました。朝5時に市場が開場するところ、4:50時点で豊洲市場入口に30名ほどの列ができていました。開場後、その列は一直線に「寿司大」の前へ。5:05頃から予約受付が始まり、6時台の入店はすぐに満席に。5:30頃の受付で入店可能だった時間は7時台でしたが、1名利用だったため早い時間帯を提案いただけた可能性大。2名以上やグループ利用の場合は、グループ全員で入店できる時間帯から順に案内されているように感じました。10時半前に店の前を通った際は、すでに予約で満席。
呆然とされている海外客の方から「Sushidaiの代わりにSushiを食べるならどこがいいか」と聞かれることがあり、本当に申し訳ないのですが私が豊洲へ足を運んだのはその時が人生2度目で、「I have no idea」でした…。私も知りたい。「寿司大」までの待機時間としては、7街区にある「水産卸売場」棟の2階にある見学ギャラリーからマグロのセリ(Tuna Auction)を見学したり、「寿司大」と同じ6街区にある「喫茶 岩田」や「センリ軒 豊洲新市場店」で皆さん待機しているようでした。「喫茶 岩田」はホットサンドがおいしくて、「センリ軒 豊洲新市場店」は軽食のほかに手作りのタルトやプリンもあります。
■築次郎@築地
http://www.tsukijiro.jp/
どうやら「海鮮丼」は海外客の一部から「Chirashi」と呼称されている様子。Chirashiと聞き「ちらし寿司」を想像したのですが、こちらの店舗を「Chirashiの有名なお店らしい」と紹介いただいたことで「Chirashi イコール 丼」と判明しました。実際、豊洲でも「Chirashi」と言って海鮮丼の店を指さしている方を見ました。わたしはこちらの店舗へ伺ったことはないものの、英語サイトがあり、安心して情報をリサーチできるのが人気のひとつでしょうか。日本人客も多く並ぶ人気店のようで、日本語での操作ができれば「Retty」内の店舗ページより事前予約ができます。
■築地 焼きうお いし川@築地
https://a363104.gorp.jp/
先述の「築次郎」とこちらのどちらがオススメか?と聞かれたものの、またもやお恥ずかしい、2店舗とも伺ったことがなく…(涙)。調べてみると、「肉を使用しない焼肉」をコンセプトに掲げた「鮨屋が始めた肉のない焼肉屋」で、本鮪の大トロ、のどぐろ、金目鯛などをさっと炙って丼に乗せた「炙り丼」の専門店のようです。たしかに、一般的な海鮮丼ではないものを探している方にはぴったりかもしれません。総席数が60席と、築地エリアでは広めの収容人数でしょうか。火曜定休日、予約は「食べログ」内の店舗ページから受け付けています。
■ニューヨーク パーフェクト チーズ 東京南通路@東京駅構内
https://www.gramercy-newyork.com/
駅構内1階、丸の内南口方面にあります。チーズ入りの細長いチョコレートとミルククリームをさくさくと軽いラングドシャで包んだ洋菓子で、「このJapanese cookieが買いたい」との希望を受けました。よし、これなら私も知っているぞ!と意気込んだものの、行列を覚悟しなければならないことと、東京駅構内にあり電車を利用しない場合は構内への入場券が必要であることから、説明に苦戦。東京駅構内のほかには新宿京王百貨店、東武百貨店池袋店、そごう横浜店、羽田空港店と計5店舗ありますが、個人的にはお昼時でも購入できる確率が高い百貨店の利用がオススメです。
■Truffle mini@有楽町
https://www.ecute.jp/edition_yurakucho/shop/2558
営業は朝8時から。JR有楽町駅の京橋口を出たところにあり、「Truffle BAKERY(トリュフベーカリー)」が手掛けているパン屋です。焼き立ての「白トリュフの塩パン」が美味しいと来日客からも評判だそうで、私自身、ぜひ一度食べてみたいなと思った一品です。決して大きくない店舗で、日本人でも注意しなければ見落とす可能性もあり、海外はクチコミの力は強大だな…、と思いました。
■とんかつ檍 銀座店@銀座
https://tonkatsu-aoki.com/
本店は蒲田。「日本に来たことがある人からTonkatsuはここと聞いた」とのこと。銀座、大門、浅草橋、横浜馬車道など店舗も多くあり、旅程の中に組み込みやすい様子。先日は来日中のエリック・クラプトンが「とんかつ好き」との一部報道があったほか、マレーシアに“プチ移住中”のトラベルズー編集部員が現地で日本のとんかつ店「まめとん(ma maison)」を見つけたように(実際に食しておりました)、日本人に馴染み深いとんかつが海外の知られるところになっているとは予想外でした。
■銀座 菊廼舎@銀座
https://www.ginza-kikunoya.co.jp/
「甘すぎないJapanese cookieを売っているお店はないか?」と聞かれ、困り果てたわたし。同じトラベルズー編集部のShihokoさんに緊急連絡し(笑)、こちらの「冨貴寄(ふきよせ)」を紹介したところ、これが大ヒット。小さなせんべいや金平糖、落雁など日本の伝統菓子が寄せ集められており、ちょうど「こどもの日」限定版が出ていたことから「これを買ったよ!」と喜びのメッセージが届きました。さすが海外経験豊富なトラベルズー編集部員。旅行情報だけでなく日本のお土産にも精通していました。加えて、うどんのお店として南新宿にある「うどん 慎」も海外客に支持されているという情報をShihokoさんからゲットできたので、早速テキサスから来たおふたりに伝えたいと思います。
■挽肉と米 渋谷@渋谷
https://www.hikinikutocome.com/shibuya/
「台湾に住む人に聞いたんだけど、このお店はどう?」と聞かれたのがこちら。渋谷道玄坂にある炭火焼きハンバーグレストランです。店舗は渋谷のほか、吉祥寺・京都の計3店舗。渋谷店への入店を希望されており「今日は空いてるかな…?」と不安そうだったので店舗へ確認したところ、その日は平日にもかかわらず12時時点で既に予約により満席。海外からの観光客が多く訪れており、朝8:00~9:00頃に開始する整理券の配布(記帳)段階で当日分の入店が埋まってしまうこともあるとか。日本人客のクチコミを見ても、多くが早めの来店を推薦しています。オンライン記帳(事前予約)もでき、1,000円の事前予約料が必要。旅程が決まっている場合は、事前予約を利用するのが吉と見ます。
※4/18追記:この記事を読んだグルメ通の編集部員から、ハンバーグなら「極味や」もいいよ、と推薦がありました。福岡発のハンバーグ店で、東京では渋谷パルコと東京駅にあります。
■宝酒造「ブラントン シングルバレル」(ブラントンブラック)750ml
https://www.takarashuzo.co.jp/products/blanton/blantons/products/index.html
宝酒造のバーボンウィスキー。私は下戸なのでお酒に疎いのですが、「ブラントン」のうち黒いラベルを持つ「ブラントン ブラック」が海外から“熱視線”を集めているとか。せっかくテキサスから来られた母娘の願いを叶えたいと、旅程に入っている銀座エリア界隈でリサーチしましたが、電話問合せをするも店の大小規模かかわらず“全滅”。一部では750mlサイズ以外の在庫がありましたが、来日客の多くは箱入りの物を希求しており、このリクエストには応えることは困難でした。銀座以外のエリアにある専門店や販売店にも確認してみましたが、そちらでも「問屋さん自体が在庫を持っていない」「予約もできない」とのことで、その人気のほどには驚くばかり。あるリカーショップの方に電話で聞いたところによると、やはり「海外からいらした方に多くお買い求めいただいており在庫がない」とのことでした。
一連のやり取りを通じて感じたのは、日本には「日本人が知らない日本の魅力」や「来日客だからこそ感じる日本の魅力」があるんだな、ということ。また、今回のテキサスから来たおふたりは特に「日本の食」に興味があり、寺社仏閣よりも「食事とショッピング」に重きを置いていたことから、「スモウ、センソウジ、スシ、トーキョータワーの紋切型旅行」をイメージしていた自分は“Old Style”なんだ…と反省しました。
そして何よりも思ったのは、日本に暮らしていながら日本の観光名所や人気店に足を運べていない、自分の不甲斐なさ…(笑)。もし困っている方がいたら、国内外の観光客を問わず旅を愛する者のひとりとして助けになる旅行Tipsをお渡ししたいな…と強く思うようになったことから、今後は自分の“守備範囲外”の観光情報もInstagramやFacebookを使ってチェックし、通ってみようかと思っています。
Aki Sato:
東北出身。旅行業界経験後、Webニュースの編集者を経てトラベルズー編集部へ。持ち前の食い意地を生かし「ひとり旅」と「ひとりランチ」に挑戦中…だったのですが、最近身体を壊し、ライフスタイルを根本から見直すことに(涙)。お気に入りの都内ブッフェは『浅草ビューホテル』の「スカイグリルブッフェ 武蔵」。好きなものは落語・講談。ここ数年は祖父母との共通言語である大相撲と浪曲も勉強中です。
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※写真はイメージです。トラベルズー編集部撮影画像を含みます。