地の利を制する者は「寿司大」を制する? 土曜に向かった際の混雑状況&予約手順

2023/04/24

昨年、会社の懇親会で豊洲に行ってきました。その際に見つけたのが「寿司大」さん。その日は予約でいっぱいだったので、今回は事前に情報をリサーチしてから向かいました。下準備した甲斐あってか見事、今回は無事に席に着き寿司を頬張ることができました。予約方法や何時に向かえば入れるのか等、気になるポイントをまとめました。


■国内に留まらない知名度を誇る「寿司大」

築地市場内にあった頃から話題で、寿司通の間では知らない人はいないだろう銘店。東京中央卸売市場飲食業協同組合のWebサイトによると、「寿司大」の営業時間は5:30~14:00。カウンターのみ18席で、支払いは現金のみ。テイクアウトはできません。

「おまかせセット」は5,000円(消費税・サービス料込み)で、9貫+お好み1貫と味噌汁、卵焼きのセット。「ミシュランガイド東京」に2015、2016、2017と複数回選ばれており、海外観光客からも“熱視線”を浴びています。平日なら「余裕があった」「朝5時に行ったが誰もおらず一番乗り」などの成功体験談がありますが、私個人の体感としては、土曜に行く場合は5時前に豊洲市場へ到着しておくのがベストと感じました。

■おさえておきたい入店方法

事前予約は受け付けていません。当日に並び、先着順に当日中の席をおさえる方式です。そのため、表現としては「予約」より「当日の入店方法」と説明するのが正しいように思います。受付開始は、開店前の5時頃から。

■土曜の混雑状況

土曜に「寿司大」へ向かった際のタイムスケジュールは下記の通りです。

AM 4:58
豊洲市場の開門待ちに並ぶ。「市場前駅」から見ると、改札を出て右手に伸びる歩行者デッキを進んだ「水産仲卸売場棟」へ向かうイメージ。開場時間に関する立て看板が出ているので、列はすぐに分かります。

開場タイミングに間に合いました。まだ暗い時間帯にもかかわらず、すでに30名程度の待機列あり。

AM 5:00
豊洲市場開門。進む列に続き「水産仲卸売場棟」の3階へ進みます。
AM 5:02
「寿司大」前到着。開場の待機列がそのまま全員「寿司大」前へ進んでいる状態でした。

(左)早朝から「寿司大」に並ぶ待機列の様子。列は2重3重に折り返され、受付を待ちました(右)海外からの観光客も多く撮影していたミシュランの張り紙 ※こちらは昼頃撮影

AM 5:05
「寿司大」受付スタート。待機列の先頭から順に「人数」と「おまかせセットかアラカルトか」の希望を伝えます。
AM 5:30~5:40頃
自分の受付番に。6時開店のところ、自分の番が来るまでに同6時台は既に埋まったようで、最短の目安案内時間は7:40でした。いったんホテルに戻り朝風呂を浴びたかったので、できるだけ遅い時間をリクエストさせていただき、「おまかせセット」を選択。入店目安時間が書かれた紙を受け取り、いったん「寿司大」を後にします。受付終了時でも、後ろには15~20名ほどの列がありました。
AM 5:50頃
ホテルへ帰る前に寄り道したのは、7街区。飲食店も連なる「管理施設棟」を通過して「水産卸売場棟」へ移動。目当ては5:30~6:30に行われてるマグロのセリです。予約があれば1階から、ない場合は2階の見学デッキから見下ろす格好で見学できます。見学デッキ内にはセリ場のライブ音声が流れており、臨場感がありました。

豊洲市場のマグロセリ。2階の見学者通路から見えた風景。1階での見学は事前予約が必要です。

AM 6:30頃
ホテルに戻り、小腹が空いたので1階の朝食レストランで軽くスープや果物、パンをいただき客室へ(朝食付きプランでした)。チェックアウトは11時だったので、朝風呂を浴び「寿司大」に備えもうひと眠り。
AM 10:40頃
目安案内時間に近づいたためホテルをチェックアウトし、「寿司大」へ移動。この時点で店舗の前には「キャンセル待ち」の看板が出ていました。朝の受付にキャンセルが出た場合のみ、順次再受付が始まる…という状況のようです。

「寿司大」を10時半前に通りすがった際の様子。店舗前で予約状況を伺う旅行者が多く見られました。

私と同じく1名で利用される方があえて昼に近い時間帯を指定していたり、グループ客に案内された時間帯より早い時間帯に1名客が案内されていたりと、お店側は柔軟に対応されている様子。人数に合わせて目安案内時間が調整されているようなので、早い時間や目当ての時間がある場合はとにかく早い時間に向かい、開門待機列に並ぶことをおすすめします。

肝心の「おまかせセット」の味は言わずもがな。板前さんがフレンドリーなので、緊張せず食事できたのは嬉しいポイントでした。

当日の「おまかせセット」一例。2貫目の平目は撮影し損ねました(寿司に夢中になっていました…)。最後は好きな寿司を1貫プレゼント!ということで、香ばしく炙られふわふわの身が絶品だった鰆をリクエスト。別料金で2貫以上もリクエスト可能です。

■待機時間の過ごし方

「寿司大」と同じ街区には朝から営業している「喫茶 岩田」さんや「センリ軒 豊洲新市場店」さんがあるので、「寿司大」で受付を終えたあとそちらに移動してお茶を飲んでいる待機グループを複数見受けました。海外からの観光客は、私と同様に「水産卸売場棟」へ移動してマグロのセリを見学している場合がほとんど。時間まで買い物をしに「水産仲卸売場棟」4階へ向かう、と言っていた日本人観光客の方ともお話しする機会がありました。

■地の利を制して「寿司大」の当日受付へ

「寿司大」へ行く計画を練っていた際、「朝4時台には『市場前駅』に到着」「遅くとも土曜は6時前までには到着しておいたほうがいい」というクチコミを見てまず思ったのが、「都心に住んでいない私には無理だ…」ということ。自宅の最寄り駅から「市場前駅」までは電車を乗り継ぎ約1時間半かかるうえ、始発に乗ったとしても最短での到着は6:50頃と、“先駆者”のアドバイスを踏襲できないことが分かりました。

そこで考えたのが、「豊洲市場に近いエリアに前泊すること」。

今回選んだ『ラビスタベイ東京ベイ』は「市場前駅」から歩行者デッキを歩き約1分という好ロケーションを誇り、その条件にぴったり。東京タワーとスカイツリーを見晴らす大浴場があったり、共立リゾートの代名詞とも言える「夜鳴きそば」サービスもあったりと、ホテルステイを愉しむ点でも最適なチョイスでした。

2022年7月開業とあり館内も清潔感に溢れ、デスク周りの電源配置やセパレート式の館内着も使い勝手抜群です。ぎりぎりまで眠れるのはホテルが現地にあるがゆえ。「寿司大」で受付を終え、一度客室に戻り朝風呂を浴びて、もうひと眠り…という過ごし方が叶うので、「寿司大」に留まらず、豊洲市場にある人気店を利用する際の前泊先としてイチオシです。

シングルユースで宿泊。窓際がデスクになっており、電源コンセントも豊富。窓を開けると海風が吹いてきて、ここで仕事したい…!と思えた客室。夜は豊洲駅方面の夜景が美しい。徒歩約15~20分で豊洲駅前に出られる立地(写真右下)。

今回紹介したのは、あくまでもある土曜の混雑状況です。繰り返しとなりますが、平日はそこまで混雑せず、昼前に行ったが入店できた、というクチコミも見受けられます。しかしながら、やはり必ず入店したいなら5時前に豊洲市場へ到着しておくのがベスト。早い時間に受付を済ませ、待機時間中に買い物や喫茶店巡りをするのが良いでしょう。

当日は訪日観光客の姿も多く見られました。彼らは「日本に行ったら絶対叶えたいこと…『寿司大』で寿司を食べる」というような熱量の高いWish Listを作成して「寿司大」の当日受付に臨んでいるため、相当早い時間から並んでいます(東欧、北米、中国、東南アジアからの寿司ファンとお話ししました)。それを考慮すると、やはり、確実に入店するならのんびりせず「善は急げ」、豊洲市場の開場と同じタイミングで受付へ向かうのが良いと思います。


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Aki Sato:
東北出身。旅行業界経験後、Webニュースの編集者を経てトラベルズー編集部へ。持ち前の食い意地を生かし「ひとり旅」と「ひとりランチ」に挑戦中…だったのですが、最近身体を壊し、ライフスタイルを根本から見直すことに(涙)。お気に入りの都内ブッフェは『浅草ビューホテル』の「スカイグリルブッフェ 武蔵」。好きなものは落語・講談。ここ数年は祖父母との共通言語である大相撲と浪曲も勉強中です。


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