見られるかどうかは運次第、初めての雲海体験記
雲海と書いて何と読むかおわかりでしょうか?正解は「うんかい」で、見ることができればラッキー!な自然現象なのですが、最近はCMなどで北海道の雲海を目にした方も多いのではと思います。「Top 20」でも幾度か掲載されており、私も一目見てみたいと思っていました。
ここでは発生のメカニズムや難しい話はなしにして、私が8月末に行ってきた長野県での体験を紹介します。気になってはいたけど、見られる確率ってどれくらいなの?雲海以外の現地での楽しみ方は?など、今後の旅行計画のきっかけになりましたらばと思います。
■果たして雲海は見れたのか? その前に…初日編
今回、旅行会社の2日間ツアー(往復新幹線・ホテル・朝食・ロープウェイチケット・駅~ホテル間送迎・ホテル~ロープウェイ乗り場間の送迎付き)に家族4人で参加をし、雲海以外にも2、3か所行きたい所をリストアップしました。これらの場所へ行くための移動手段が必要であることと、自分たちのタイミングで動けるという理由で、送迎関連は利用せずに現地のレンタカーを手配。飯山駅に着き、レンタカーの手続きをして宿泊予定のホテル方面へ向かいました。
向かう道中は少し早めのランチの時間。事前にお店は決めていませんでしたが、「長野×ランチ=そば」の一択しか思い浮かばず、当日に「ノース志賀」「そば屋」と検索し出てきたなかから「岩本そば屋」を選びました。
わりと有名なお店のようで、入口の看板にも書いてある「郷土料理 はやそば」が気になり注文。「はやそば」とは、ゆでた千切り大根に水溶きそば粉を絡めた、そばがきの一種。量は茶碗一杯程度なので、メインでお蕎麦を注文し、追加でというのが良いと思います。やわらかい食感と、優しい味でおいしくいただきました。
ランチ後に向かったのが、「地獄谷野猿公苑」。何とも恐ろしい名前ですが、お猿さんが温泉に入っている写真を見たことはないでしょうか?あの場所です。その日は雨も降っており、子供連れ、さらに遊歩道入口で知った事実…、“駐車場から目的地まで1.6km”!。しかし、ここまで来て「やめようか」とは当然ならず歩き始めました。
途中、歩き疲れた子供をなだめながら30分ほど歩いて辿り着くと、ものすごい数!子猿を抱えて座っていたり、毛づくろいをしてあげていたり、赤ちゃん猿もたくさんいて、動物園で見るのとはまったく異なり、「猿たちの生活の中にお邪魔している」という妙な感覚で、なかなかできない体験でした。次行くなら、雪が降るなか温泉に入っている姿を見たいですね。
観光のあとは、今回のメインである「雲海」へ。今回の作戦では、初日の夕方に行き、見れなかった際のバックアップとして、翌朝も行く…というプランを考えていました。ちなみに、2020年の雲海発生率は62%で、朝・昼・夕の時間帯別では、実は夕方が約30%で一番高いということは、「Top 20」原稿で事前に確認して把握済み。
ただ、雨も降っているし何とも見える気がしない…。ここで参考にしたのがライブカメラです。「竜王マウンテンリゾート」Webサイト内の「ソラテラス」ページ最下部、またはYouTubeチャンネルで、ソラテラス(Sora Terrace)のリアルタイムな状況を見ることができるのです。
山頂と地上では天気が異なることは知っていたので、行くかどうかの判断材料とするのも良いかもしれません(とは言え、変わりやすい天気ですのであくまでひとつの材料として)。結果、私たちは「今日は見えないと思う」と判断し、翌朝の一発勝負に賭けました。
その後『ホテルノース志賀』へチェックインをし、ブッフェディナーと大浴場での入浴を済ませ、部屋で過ごしました。築年数は経っているだろうと思われるものの、和室は14畳あり広く、家族4人でも快適に過ごせました。
■お楽しみは最終日に? 一発勝負のゆくえは…2日目編
翌朝、天気を見るためカーテンを開けると、空模様は快晴ではないが何とか持ちこたえている具合。9時半にホテルを出発してロープウェイ乗り場へ向かい、冬はスキー場となる山を上がると、山頂には2017年夏にオープンしたソラテラスがあります。
Webサイトにあるような、雲が波打つようにまんべんなくある状態とはいかないまでも、雲海がしっかりと見えました。自然の壮大さや解放感を味わえ、一見の価値ありです。子供の反応はというと…、たくさん飛んでいる赤とんぼの方に夢中でした(1枚目の画像にも何匹か映り込んでいます)。
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2時間ほどの滞在でロープウェイを下り、ランチは通りかかったそば屋(2日連続)で取った後、木島平という所にあるやまびこの丘のじゃぶじゃぶ池や巨大アスレチックで遊びました。
その後、レンタカーを返しに飯山駅方面へ。自宅用に郷土料理の「笹ずし」をいいやまぶなの駅で購入し、その日の夕食に早速いただきました。ひとつひとつはお寿司2貫ほどのボリュームなので、6、7個は食べられました。この笹ずしは、飯山市では「謙信寿司」ともいわれ、上杉謙信にふるまわれたのが始まりという説もあるようです。笹の上で酢飯を押し、大根の味噌漬けや干し椎茸などの具を乗せた押し寿司として、地元では冠婚葬祭やお盆、年末年始には欠かせないごちそうのようです。
最後に、雲海に関して個人的にお勧めしたい楽しみ方を一つ紹介。ソラテラスに向かうロープウェイは、ガラス張りなので外の様子が見えるのですが、到着してからの景色により感動するには、あえて外を見回さないのが良いと思います。
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Naoya Goto :
旅行先決めは、行ったことのない所から選びたい欲張り派(でも沖縄は毎年リピート)。海外43か所ほど、国内半数以上の都道府県には行ったことがあり、次に狙っている海外はスコットランド、国内は奄美大島。スキューバダイビングとレトロゲーム(集めたもののやる暇なし…)が好きな二児のパパで、外資系ホテルでの勤務経験もあり。
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