これで登頂間違いなし!富士登山5箇条

2019/04/19

標高3,776m、言わずと知れた日本一の名峰・富士山へ来年夏挑む方は必見。旅行会社の添乗員としても富士登山を経験してきた私が考える「これだけは押さえておきたい、登頂成功のための5箇条」を公開します。登頂率50~60%とも言われる富士登山ですが、これだけ知っていればきっと登頂できるはずです!


①初心者は送迎&ガイド付きのバスツアーがおすすめ

初めての富士登山なら、迷わずバスツアーに参加すべし。バスツアーなら、人気の登山道「吉田ルート」の拠点・富士スバルライン5合目まで座っているだけでアクセスできるうえに、登山中は山岳ガイドが無理のないペースで登ってくれることが大きな理由。

往復送迎と山小屋1泊、山岳ガイドの案内付きで1万円代前半~と割安なバスツアーが多数あるので要チェック。

©Naoya Koitabashi(以下同)


②備えあれば憂いなし!本当に必要なモノとは?

巷のガイドブックに載っている装備品、すべてを揃える余裕があるなら揃えるべきですが、そうもいかないもの。最低でもこれだけは必ず揃えてください。

  • 登山靴(底が固く、くるぶしまで固定できるもの、1.5万円程度)
  • ヘッドライト(深夜も登るので必須、2千円程度)
  • 軍手(岩場が多く、手も使って登るので必須、100円程度)
  • 水500ml×2本(追加分は登山中に1本500円程度で購入)
  • 防寒着、レインウェア(ご来光時の体感気温は0℃前後)

トレッキングポールはなくても登頂できますし、深呼吸を欠かさなければ酸素缶はとくに要りません。

登山の様子。山岳ガイドがペースを作ってくれるのでツアーは安心です
登山中のトイレはすべて有料。トイレチップ200円の用意を忘れずに
8合目付近から撮影した夕陽。標高約3,000m、すでに雲上です


③山小屋選びで登頂率が変わるかも?

吉田ルートでは7合目~本7合目に7軒、8合目~8合5勺に7軒の山小屋(宿泊施設)がありますが、なかでもおすすめは『本8合目 トモエ館』。その理由は、

  • 登山道、下山道のいずれも通る 吉田ルートは登山道と下山道が分かれていますが、『本8合目 トモエ館』だけは往復とも通る唯一の山小屋。不要な荷物を預けて登頂し、下山時にピックアップできます
  • 吉田ルートの山小屋で2番目に標高が高い 元気なうちに高い位置まで登れる、仮眠後の出発時間が遅くて済む、などメリットがあります
  • 登頂後、8時までは休憩できる 山頂でご来光を見てすぐに下山を始めれば、朝6時前には『本8合目 トモエ館』に到着できます。2時間だけでも下山前に仮眠できるので、下山が格段に楽になります

本8合目(標高3,400m)トモエ館。この山小屋指定のバスツアーがおすすめ
カップヌードル600円、カレーライス1,200円など、地上では考えられない価格設定
夕食のカレーライス。1,200円のレトルトカレーは妙に美味しいです


④体感気温は氷点下、防寒対策は忘れずに!

一般的に標高が100m高くなるごとに、気温が0.6℃下がると言われています。ご来光に間に合うよう山頂に到着するのが早朝4時頃、山頂の標高は3,700m以上なので、体感気温は0℃以下になることもしばしば。

私が7月末に登頂した際は、下着、Tシャツ、薄手のパーカー、厚手のフリース、レインコートを5重に着てもまだ寒いくらいでした。防寒対策は忘れずに!

本8合目を出発してから約3時間、東の空が明るくなってきた早朝4時過ぎの山頂
早朝4:50、ついにご来光の瞬間!ドキドキ・・・
私も思わず・・・
上の写真は、今回の富士登山のベストショット。運が良ければ、こんなに美しい雲海が見えることもあります。


⑤下山するまでが富士登山

実は下山こそがクセモノ。登頂までに疲れ果てているうえに、下山の方が距離が長く、足を取られやすい砂利道が果てしなく続き、太陽が昇り気温が急に上がることが原因です。「登った分だけ、下らなければならない」ことを考え、無理をするくらいなら登頂を諦める勇気も必要です。富士山は逃げないのだから!

5合目より上には車が入れません。救助用の馬が待機しています


一般的には吉田ルートの所要時間は登り約6時間、下り約4時間と言われています。フルマラソン並みのカロリーを消費するので、食糧を忘れずに。私は富士登山で少し痩せた気がします。

来年2020年はオリンピックイヤーで富士登山も混雑が予想されるため、少しでもスムーズな登頂を狙うなら今年がおすすめ。令和最初のご来光は、きっと格別な思い出になるはず。


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編集部:Naoya Koitabashi
メタボではあるが温泉博士。もうすぐMBAを取得する30代の男性。コナシ・家持ち・猫好き


※上記Storyは、2016年8月3日発行の情報をもとに加筆・修正したものです。トラベルズー編集部が発行前日の情報をもとに独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。

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