アメリカ横断、実は簡単だった!? 実録体験記【旅行編】
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旅好きならば一度は憧れる(?)”アメリカ横断”。
2017年の秋に私がアメリカ横断をしてきた旅について紹介した【準備編】に続いて、実際旅をした【旅行編】です。
旅のおともとなったスーツケースの中身については「元添乗員でアメリカ横断経験者のスーツケースの中身は?」にて。
6,000kmの旅がスタート!
行きたい場所は絞ったものの、寄り道箇所が少しずつ増えていき、最終的には約6,000kmもの大横断旅になりました。本州最北端の青森・下北半島からスタートして、本州最南端の鹿児島・佐多岬まで行き、また青森まで戻るという本州往復2回分に相当する距離、というとなんとなく壮大さが伝わるでしょうか。
アメリカ横断中、気をつけておけばよかった!と思ったことがいくつかありました。
①レンタカーの乗車前チェックは念入りに
全行程レンタカーを利用したこの横断旅。スーツケースを2個乗せることからミドルサイズカーを事前予約。この日はケネディ宇宙センターに行くことにしていたので、レンタカーを借りて乗車前チェックも早々に出発。
ところが…出発早々、高速道路に乗っているとバンパー部分が外れそうになっていることに気がつき、慌ててレンタカー会社へUターン。そこから3時間以上待たされて代車が用意されてようやく再出発。レンタカーはオーランドから乗って最終地のロサンゼルスで乗り捨てをすることにしていたため、この先6,000kmを走ってもらう旅の大事なお供。出発前のレンタカーチェックは入念にしておくべきでした。
②洗濯計画も忘れずに
24日間の長旅となるため、宿泊先での洗濯も欠かせません。宿泊先を予約する際、ランドリーがあるかどうかのチェックを忘れていると「明日着るものがない!」という緊急事態になることも。観光地のチェックだけではなく、宿泊施設の設備チェックも必須です。
③天気予報も要確認
せっかく景色がいい場所に行くのであれば、天気チェックも欠かせません。日によって午後から晴れる日などは少し出発時間を遅らせたり、午前中は買い物をしたりなどができます。天気予報チェックをせずにグランドキャニオンの朝日に行った際、手が震えるほど寒かったことや、逆にタオス・プエブロは10月なのに半袖でも暑すぎるぐらいで、長袖&パーカーで行ったら汗だくに‥‥なんてことも。
行っておいてよかったー!な場所
空いっぱいに広がるバルーン
この旅のなかで、一番良かった!と挙げるとするとそれはアルバカーキのバルーンフェスタ。行く前は「気球(バルーン)が上がるだけでしょ?」なんて軽い気持ちで思っていたのですが、夜明けのタイミングに合わせて500以上の気球がどんどん空に上がっていく景色は圧巻。そしてその気球を何万人もの人が見上げて笑顔になっていく姿はとても印象的でした。
夜が明け切った空には無数の熱気球がいっぱいに広がり、青い空とカラフルな気球とのハイライトが美しく感動的な景色でした。
やっぱり楽しい2大ディズニー
旅の最初はオーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートへ、旅の後半はアナハイムのディズニーランド・リゾートを満喫。普段からディズニーランドへ行っているわけではないのですが、アメリカといえば!な場所はおさえておきたく、2大ディズニーを訪ねました。日本のディズニーリゾートにあるようなアトラクションは避け、アバターやスターウォーズのアトラクション、サファリなどを満喫しました。驚いたのが、ミッキーのグリーティングがガラガラに空いていたこと。日本の場合、ミッキーと写真を撮るためには長蛇の列ができますが、ミッキーを見つけてすぐに写真を撮ることができました。
ラスベガスではショーやホテルをはしご
ラスベガスに行くならシルクドソレイユのショーは見たい!と思って調べたところ、上演されているショーは7つもありました。そのなかでも人気が高いことで知られるショーは「O(オー)」。このショーは事前に予約をして旅をスタート。ラスベガスには予定より1日早めに着いたので、当日券で見られるのでは?と思いチケットブースをチェック。すると、2番目に人気が高い「Kà(カー)」に当日ながら空席があり、チケットをゲットできました。「O」は水を大量に使用にしたショーで、「Kà」は炎や戦闘シーンが多く迫力もあるショー。どちらも大満喫できました。
眠らない街、と呼ばれるだけあり、遅い時間までカジノやバフェ(ホテルビュッフェ)を楽しむこともでき、アメリカ横断の数日だけではもったいないぐらいエンターテインメントが充実していました。
スピード違反に要注意!
アメリカ横断中、最大の試練となったのがスピード違反で捕まってしまったこと。アメリカの高速道路では100~150km以上で走行している車ばかり。もちろんアメリカにもスピード規制があり、スピード違反を検挙する警察官も監視しています。
それは旅の中盤、ヒューストンからサンアントニオに向かっている途中の出来事…
周りの車につられ、スピードがかなり出てしまっていたことにも気がつかずドライブをしていると、いつの間にか後ろからパトカーが付いてきていることに気がつきました。「あれ?もしかして私たち?」と思っていると、パトカーはパッシングをしてきたので、止まった方がよいと思い、路肩に停車。颯爽と一人の警察官が降りてきて「スピード違反です。20マイルオーバーしていましたよ」と。海外ドラマで見るように、大きな拳銃を腰に差していて、なんだか重そうなスピード違反メーターの機械も手に抱えています。「わ!ドラマみたい!え?捕まってるってこと?」となかなか同行者とともに状況を理解できないでいると、警察官は丁寧にいろいろと説明をしてくれました(半分以上わかりませんでしたが)。
まず、20マイルオーバーなので、罰金は3万円ほどとのこと。罰金を支払わないためには異議申し立てもできるが、そのためには裁判所に出廷が必要なこと。そうでない場合には罰金を期日までに支払う必要があること。州によって手続きが異なるから、ほかの街にこのまま行くなら必ず検事事務所に連絡をして手続きをしてほしいとのこと。
そのほかもいろいろと説明されたのですが、私には理解できない単語も多数。とりあえず気になったのはこのまま収監されてしまうのかという点でしたが、きちんと手続きをすれば収監されないとわかったので旅は続行することに。
それからの手続きは謎だらけ。まず検事事務所に連絡をすると、祝日のため不在。その翌日に電話したところ、州を越えてしまったために手続きが複雑になってしまったようで、すっかりお手上げに。このままだったら捕まっちゃう?もしくは免停になっちゃうのでは?とハラハラしていましたが、そこに救世主が!
アルバカーキのモーテルのフロントのお兄さんが、困っている私たちを見かねて電話を替わってくれることに。どうやら郵便局で罰金代分の小為替を送ればそれでOKと話をつけてくれた様子。親切な彼は郵便局で小為替を買うための英文まで書いて、郵便局の場所も地図に書いて見送ってくれました。
一時期は「このまま捕まっちゃうの!?」とハラハラしましたが、なんとか事なきを得て、日本の免許にも影響がなく無事に解決できました。アメリカは州ごとに法律が異なるため、スピード違反のマイル数や、場所により手続きが異なります。アメリカ横断中は注意が必要です。私たちもこのあとはこれに懲りて安全運転を心掛けました。
ハプニングもあったアメリカ横断旅。事前に計画をしていた際には不安なこともいろいろありましたが、実際に行ってみればなんとかなるもの!事前の準備をある程度していくことで解決できる部分も多くあります。
いつかは…とウィッシュリストに入れている人はぜひチャレンジして、壮大なアメリカを体感してみるのもいかがでしょうか。
【準備編】はこちらから。
Shihoko Akahira:
東北愛溢れる青森出身。添乗員、ワーホリ経験あり。フランス狂。元気印明るさ満点。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
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