開会式で話題となった“お姫様”の国カザフスタン
先日開催された東京オリンピック開会式の選手入場にて、カザフスタン代表の旗手を務めた陸上のオルガ・ルイパコワ選手。その可憐なたたずまいから、“お姫様のよう”、“妖精かと思った”などネットやメディアで話題となりました。民族衣装風の美しい白のコスチューㇺも印象的でしたが、国自体は日本であまりなじみがないかもしれません。調べてみると、世界遺産や近未来的な街並みがあり、私のなかでは最近気になる国として急上昇しているカザフスタン。開会式をきっかけに気になった方も多いかもしれませんので、その魅力について紹介します。
■時差3時間、直行便で8時間半、意外と近いカザフスタン
○○スタン、という名前を聞くと、日本から離れた少し遠いイメージを持つかもしれません。ところが、イメージに反してカザフスタンは日本との時差はたった3時間で、2019年に就航した直行便があり、成田からカザフスタンの首都ヌルスルタンまで約8時間半で到着します(2020年6月から運休中、7/28時点)。このヌルスルタンという名前、あまり聞き覚えがないかもしれませんが、それもそのはず、1997年に旧首都アルマトイからアスタナへ遷都され、その後2019年にアスタナからヌルスルタンへ名称が変わっている新しい都市なのです。
■シルクロード、近未来都市、雄大な自然、見所豊富な国
日本の7倍以上、世界でも第9位の広さを持つカザフスタンは、東部には中国の国境地帯やアルタイ山脈が、さらに世界自然遺産に登録された西天山(天山山脈)があり、自然豊かな国です。かつてはシルクロードの交易路として栄えた国でもあり、史跡も多く残ります。そのなかでも見逃せない観光スポットは…
- 世界遺産ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟
南部・テュルキスタンにあり、現存するティムール朝(A.D.1370~1405)建築のなかでも最も保存状態が良く美しいといわれている、ブルーのタイルで装飾された2つのドームからなる廟です。未完の廟ですが、ティムール建築の最高峰とも称されています。
- ハズレットスルタンモスク
首都アスタナにある、2012年にできたばかりの中央アジア最大規模のモスクです。観光客でも見学ができます。ドーム内部には金色の幾何学模様のレリーフがあり、静謐な空間が広がります。
- ビッグ・アルマティ湖
カザフスタンの自然を感じるにはおすすめのスポットです。カザフスタンの経済・文化の中心都市アルマトイからも行きやすい場所で、街から近いにも関わらず標高が高い山々に囲まれており、美しいブルーの湖面に山々が映えます。
- ヌルスルタンの街並み
国際協力事業団(JICA)のプロジェクトとして、日本人建築家の故・黒川紀章氏が原案を作った新首都・ヌルスルタンは必見です。2030年の完成を予定してい街並みは、映画に出てくるかのような近未来の風景。なかでもバイテレクという展望台を備えた塔はとてもユニークな形で、夜景を見るのにもおすすめです。
■うどん風ベシュバルマクや羊肉料理が人気
グルメとしては、隣国のロシア・中国の影響が大きいカザフスタン。長きに渡り支配していたロシア帝国や旧ソ連時代の影響がありロシア色が強く、そこに中国の影響を受けたものが混ざり合ったグルメが多いようです。幅広の麺をゆでたうどんのようなベシュバルマクや、羊肉を包んだ水餃子のようなマンティなど、日本人の口に合いそうなグルメもあります。
シルクロードの歴史も、雄大な自然も近未来都市も、なんでもあるカザフスタン。興味が湧いて行ってみたくなりませんか?今のところ直行便の再開めどは立っていないのが残念なところではありますが、日本からはソウルや北京経由でも行くことができます。開会式をきっかけに関心を持った方は、ぜひカザフスタンをチェックしてみてください。
【トラベルズー関連記事】
Instagramも日々配信中です
神戸ポートタワーに泊まれるってホントですか?
200円台から叶う自宅で“選手村グルメ”
密回避にぴったり 1日1組限定「一棟貸し」宿泊体験記
落ち着いたら行きたい、香港最新情報
サステイナブルツーリズムとは?私たち旅行者にできること
Shihoko Akahira:
東北愛溢れる青森出身。添乗員、ワーホリでの現地ガイド経験あり。元気印明るさ満点、1児のママ。
※情報は、発行前日の情報をもとにトラベルズー編集部が独自にリサーチしたものであり、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
※写真はイメージです。