魅力溢れる東北の旅~会津芦ノ牧温泉~
「鬼滅の刃」に魅了され、ロビーが作中に登場する「無限城」にそっくりといわれている福島県にある会津芦ノ牧温泉『大川荘』へ行って参りました。旅行の目的地として選んだきっかけはアニメでしたが、それを抜きとしても、この宿、この温泉地へ行ってよかったと思う満足度の高い旅になりましたので、体験記としてご紹介をさせていただきます。
■アニメのワンシーンを彷彿させる圧巻のロビー
芦ノ牧温泉到着時に印象深かったのは、その自然に囲まれたロケーション。山に抱かれた渓谷沿いにあり、とにかく空気が澄んでいて、“空気が美味しい”とはこのことかと思うほどでした。私が訪れたのはまだ深緑の初秋でしたが、今頃は画像のように美しい白銀の世界となっていることでしょう。そして『大川荘』に入ってすぐ目の前に広がっていたのが、旅の目的でもあったアニメのワンシーンを彷彿させるロビー。当たり前ですが、アニメのような妖しい雰囲気はまったくなく、三味線の生演奏を聴くことができる大人の雰囲気漂う素敵なロビーでした。宿では、天然温泉注ぐ渓谷が望める絶景露天風呂や、馬刺しなど会津の地物を含む食事など唯々楽しみ、スタッフの方の温かいおもてなしに触れ、途中からはアニメのことも忘れ、当初の目的である「鬼滅の刃」はお土産コーナーで購入した東北とのコラボキーホルダーぐらいで、最終的には『大川荘』自体の魅力で思い出がすべて塗り替えられました。アニメ云々は抜きにして、静かな自然の中で寛ぐことができる宿ですので、機会がありましたら是非訪れてみてください。
■生のネギ1本でいただく名物ねぎそばを訪ねて
宿泊後に訪れたのが、茅葺き屋根の民家が建ち並ぶ江戸時代にタイムスリップしたかのような街並みが人気の大内宿。大内宿でおすすめなのが、箸の代わりに生のネギ1本でそばを食べるという名物ねぎそば。生のネギなんて辛くて食べられないと思いきや、私が食べた「三澤屋」のそばは、大根の汁がベースの辛めのそばつゆで、その辛さがネギの辛さと絶妙にマッチし、気づいた時にはネギ1本を完食していました。もちろん箸も用意されていますので、無理のない範囲で是非お試しあれ。大内宿にはねぎそばが楽しめるお店が数軒ありますが、人気店ともなると休みの日には数時間待ちということもあるようですので(実際私は連休に行き2時間ほど待ちました)、到着したらすぐに混雑状況を確認して、待ち時間の間に観光をするなど、時間の有効活用がおすすめです。なお、通常は芦ノ牧温泉から約20分でアクセスできるのですが、山の一本道かつ駐車場が限られているため、休日、とくに昼頃に訪れる際には渋滞に巻き込まれる場合もあるのでご注意を。
アニメきっかけで出会えた素敵な宿に、思い出に残る周辺観光も楽しめた会津芦ノ牧温泉。東北には個性豊かな宿や温泉地がたくさんあり、自分なりに魅力を発掘したいと、ここ数年東北めぐりをしています。またの機会に是非このStoryで魅力溢れる東北の旅について紹介をさせていただきたいと思いますので、どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
Shino Tanaka:
温泉入浴指導員の資格あり。ライフワークは異文化交流。
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